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基礎断熱と床断熱の違いとは?メリットデメリットを比較して賢く選ぼう

2026.02.13 お役立ち情報

家の快適な住まいづくりにおいて、断熱性能は重要な要素です。
特に、床周りの断熱方法として「基礎断熱」と「床断熱」は、それぞれ異なる特徴を持っています。
どちらを選ぶべきか、その違いを理解することは、理想の住まいを実現するための第一歩となります。
今回は、この二つの断熱工法について、その基本的な違いから、それぞれのメリット・デメリットまでを掘り下げて解説します。

基礎断熱と床断熱の主な違い

断熱材を設置する場所が異なる

基礎断熱は、建物の土台となる基礎部分全体を断熱材で覆う工法です。
具体的には、基礎の外側や内側、あるいはその両方を断熱材で包み込むイメージで、建物の「足元」全体を覆います。
これにより、建物の基礎構造部が外気の影響を受けにくくなります。
一方、床断熱は、1階の床組(梁や根太など)の間に断熱材を敷き詰める工法です。
床材のすぐ下、天井面にあたる部分に断熱材が設置されることになります。
これは、まるで床の下に断熱材の「絨毯」を敷き詰めるようなイメージです。

床下空間の扱いに差がある

基礎断熱では、床下の空間を室内空間の一部とみなして、温度管理や換気を行います。
これにより、床下も室内と同等の快適な温度に保たれ、床材の表面温度が低くなるのを抑えます。
床下全体が建物の気密・断熱層に組み込まれるため、冷暖房効率にも影響します。
対して床断熱では、床下の空間は地面からの冷気や外気の影響を直接受けやすい「外部」として扱われます。
床材や天井材(床断熱材)が断熱層となりますが、基礎自体は直接断熱されないため、冬場には床下からの冷気が伝わりやすく、床表面の温度が低くなりがちです。
この空間の換気は、主に外部へと通じる床下の通気口を通じて行われることが一般的です。

基礎断熱と床断熱のメリットデメリット

基礎断熱は気密性と省エネ性が高い

基礎断熱は、床下の気密性を高めることで外気の影響を効果的に遮断し、家全体の断熱性能を向上させます。
これにより、冷暖房の使用量を抑えることができ、高い省エネ効果が期待できます。
夏場は、地面の比較的安定した温度(地熱)を利用して床下空間を涼しく保つ効果や、冬場は、コンクリート自体が熱を蓄える性質(蓄熱効果)を活用し、日中の太陽熱や室内の暖房熱を蓄えて夜間にゆっくりと放熱することで、室温の急激な低下を防ぐ効果も得られやすいです。
これは、建物の構造や断熱材の種類、地域の日照条件などによって効果の度合いは異なります。

床断熱は施工が容易でコストを抑えやすい

床断熱は、基礎断熱に比べて施工方法が一般的であり、多くの建築現場で採用されているため、比較的容易に進められる傾向があります。
そのため、導入コストを抑えやすいというメリットがあります。
古くから行われている工法であり、多くの工務店や職人が慣れ親しんでいるため、特別な技術や設備を必要としない場合が多いです。
これにより、家全体の建築コストを抑えたい場合に有効な選択肢となり得ます。

基礎断熱はシロアリ対策やカビ対策が必要

基礎断熱では、断熱材が基礎コンクリートを覆うため、断熱材と基礎の間にシロアリが侵入しやすい環境になるリスクが考えられます。
断熱材の隙間や、断熱材と基礎の間は、シロアリが潜みやすい場所となり得ます。
また、基礎コンクリートの打設後、内部に含まれる水分が断熱材で覆われることで乾燥に時間がかかり、湿気がこもりやすくなることから、カビが発生するリスクも懸念されます。
これらのリスクに対応するため、防蟻処理された断熱材の選定や、定期的な点検、適切な湿気対策(防湿シートの施工や換気計画など)が不可欠となります。

まとめ

基礎断熱と床断熱は、断熱材の設置場所や床下空間の扱いにおいて明確な違いがあります。
基礎断熱は、建物全体を包み込むように断熱することで、家全体の温度ムラを少なくし、一年を通して快適な室内環境を実現しやすいというメリットがあります。
特に、床表面の温度が冷えにくいため、足元からの寒さを感じにくい快適な住まいが期待できます。
ただし、シロアリや湿気に対する十分な対策が不可欠であり、初期費用が床断熱に比べて高くなる傾向があることも理解しておく必要があります。
対して床断熱は、施工のしやすさとコストの面で優位性があるため、限られた予算の中で断熱性能を確保したい場合や、比較的温暖な地域での住宅建設などでは有力な選択肢となります。
しかし、床下空間が外気の影響を受けやすいため、床表面の温度が低くなったり、冬場には床下からの冷気を感じたりする可能性も考慮しなければなりません。
結露対策や、床下からの湿気・冷気の対策も、設計段階からしっかりと検討することが重要です。
どちらの工法が優れていると一概には言えません。
建てる地域の気候、建物の構造、採用する断熱材の種類、そして何よりも施主がどのような住環境を求めているのかによって最適な選択は異なります。
専門家である建築士や工務店とよく相談し、それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、ご自身のライフスタイルや価値観に合った工法を選ぶことが、後悔のない住まいづくりにつながります。

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